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CSRと経営戦略

ロームの目指す姿  ~創業時から連綿と受け継がれるロームのCSV~

ロームの企業目的には、「良い商品を国の内外へ永続かつ大量に供給し、文化の進歩向上に貢献する」と謳われています。売上は社会への貢献総量であり、大きな売上成長を通じて、多くの社会貢献につなげることがロームの使命です。この使命に向かって、全社の変革を成し遂げることを、社員・お客様・株主をはじめとするステークホルダーの皆様に約束する決意表明として、ロームグループは、2020年に「パワーとアナログにフォーカスし、お客様の“省エネ”・“小型化”に寄与することで、社会課題を解決する」という経営ビジョンを策定しました。

経営ビジョン
パワーとアナログにフォーカスし、お客様の“省エネ”・“小型化”に寄与することで、社会課題を解決する

[ロームが目指す会社の姿]

・社会課題を解決する会社になる
「品質を第一とする。文化の進歩向上に貢献する」と掲げられた「企業目的」を礎に、開発・製造・販売が一体となり、市場およびお客様のニーズを先取りしながら、パワーとアナログの擦り合わせ技術を更に進化させ、お客様の商品の“省エネ”・“小型化”に寄与することで、社会課題を解決する会社になります。その実現に向け、いかなる困難があろうとも、創業時から培ったチャレンジ精神で、失敗を恐れず、世界一の技術や新しい仕事に果敢に挑戦し続けます。
・社員が、豊かな人間性と知性をみがき、活き活きと働ける会社になる
社会課題を解決する会社となるためには、多様な働き方へ積極的に対応し、広く有能な人材を求め、育成し、企業の発展への礎とします。社員一人ひとりが豊かな人間性と知性をみがき、やりがいを持ちながら、活き活きと働ける企業風土を目指します。

これまでも、ロームグループでは、社会的な課題を解決しつつ、企業価値も創造する「CSV(共通価値の創造)」を軸とし、エネルギー問題などの社会課題の解決に向けて、新商品の開発、生産、販売を行ってきました。また、この「CSV」の考え方は、ロームにとって決して新しいものではなく、冒頭にご紹介させて頂きました企業目的に掲げられているように、創業当初より、企業の礎として大切にしているものです。創業から60余年、企業規模や経営環境は大きく変化していますが、CSVは根幹となる考えとして、ロームのDNAとなり、連綿と受け継がれています。
社員一人ひとりが「企業目的」「経営基本方針」を実践し、SDGsがCSVを生み出す源泉と捉え、社会課題の解決につながる革新的な商品開発や高品質なモノづくりといった活動を推進することが、ステークホルダーの皆様の満足度の向上につながり、広く社会に貢献することができると考えます。そして、そのことが、社員の自信と誇りを高め、新たな挑戦を生み出す原動力となり、企業と社会が共に成長できると考えています。

ロームの目指す姿 ~創業時から連綿と受け継がれるロームのCSV
ロームの目指す姿 ~創業時から連綿と受け継がれるロームのCSV

社会とロームグループの持続的発展のために

2030年の達成を目指し策定されたSDGsの期日まであと10年となりました。依然として世界は地球温暖化、気候変動による大規模自然災害、食料・水不足、人権問題などといった社会課題の渦中にあり、これまで以上に深刻化している課題も存在します。これらの社会課題を解決するイノベーションが世の中で強く求められている最中、2020年に社会全体に大きな打撃を与えたのが新型コロナウイルスです。この脅威は、産業界全体に多大なダメージを与えただけでなく、社会生活の様式も変えてしまうなど、今もなお世界を混乱の渦に陥れています。ロームも例外ではなく、海外拠点における生産稼動や商品供給が一時制限・停滞するなど、お客様に多大なご迷惑と社会損失を与えてしまうことになりました。
今回のことを大きな教訓と捉え今回のパンデミックのような未曾有の事態が今後発生しても、私たちは社員を守り、そして永続的に社会に価値を提供できる企業になっていかなくてはなりません。経営ビジョンに掲げられた、「社会課題を解決する会社」そして「社員が、豊かな人間性と知性をみがき、活き活きと働ける会社」になるために、今後2年間で、以下の経営課題を解決する機能の強化と企業風土を実現・定着させるための施策を講じてまいります。

代表取締役社長 社長執行役員 松本 功
代表取締役社長 社長執行役員 松本 功

【ロームの経営課題】

  • チャレンジを促す企業風土への改革とそれを促す職場環境の整備
  • パワーとアナログを中心とした、より多くのお客様の付加価値を上げる新商品を開発
  • モノづくり改革による品質の向上
  • サプライチェーンの全体最適化による、様々な危機に対応できるBCM体制の再構築

1. チャレンジを促す企業風土への改革とそれを促す職場環境の整備

社会課題を解決する会社になるためには、ロームグループで働く全ての社員一人ひとりが、活き活きと働くことができる会社でなくてはなりません。全ての企業活動を支えるのは、何よりも「人」であり、あらゆる品質や環境問題などに妥協することなく真摯に取組む人の姿勢です。これは、「経営基本方針」の中の「豊かな人間性と知性をもって、社会に貢献する」という一節に規範として示されています。そして、ここで言う人財とは、知識や専門性を追究するだけではなく、倫理性や向上心、謙虚さといった豊かな人間性を併せ持っている社員を指しています。
このような、心技体でバランスのとれた人財を確保するためには、人財育成はもちろんのこと、様々なライフスタイル・ライフステージに身を置く社員一人ひとりが、働きやすく、成果を上げることができる環境を整えることが重要です。ロームグループは、あらゆる職場で失敗を恐れず果敢に挑戦し続ける企業風土の醸成と、新常態に対応した、在宅勤務を含む、多様な働き方を積極的に推進していきます。

2. パワーとアナログを中心とした、より多くのお客様の付加価値を上げる新商品の開発

ロームが強みとする「パワー」「アナログ」技術を活用して、より多くのお客様に付加価値のある新商品を開発・提供していきます。環境負荷の大幅軽減、安全の追及に向けて技術革新が進む中、ロームグループは自動車、産業機器向け市場に注力し、国内自動車市場向けの売上が伸長してきました。今後は、海外の自動車市場や5G・サーバーをはじめとする産業機器市場はもちろん、これまで以上により多くの顧客ニーズに応えていく必要があります。そして、そのためには、幅広いお客様に使っていただけるApplication Specific Standard Product(特定用途向け汎用品)の開発が不可欠であると考えます。組織強化によりアプリケーション提案を主としたお客様への密着体制を構築して市場のニーズを先取りし、市場の求める商品を迅速に企画する開発体制を実現します。また、海外市場においては、代理店経由の販売やデジタルマーケティングを強化し、潜在市場のお客様を開拓すると共に、海外販社、倉庫を含めた物流管理体制の効率化を徹底し、産業機器分野への商品開発と拡販を強化していきます。

3. モノづくり改革による品質の向上

創業以来、大切に守り続けている「品質第一」を追求し、品質、安全、生産などの対策・強化に注力してまいりました。しかし、今回の新型コロナウイルスの影響によって各地域での出勤率が著しく低下し、人に頼った生産形式が新たな事業継続リスクとなったことが起点となり、サプライチェーン全体の情報管理・トレーサビリティの確保など、ロームグループのサプライチェーンにおける課題も見えてきました。
その一つが、モノづくり改革による品質の向上です。今後は、フレキシブルラインを導入して多様化する需要に対応すると共に、フロントローディング(上流設計力の強化)での開発体制を構築することで開発・設計段階での製品の高品質を確保していきます。また、省人化による組立工程の生産性向上と自動化も進め、今回のコロナウイルスのような緊急時においても生産継続できる体制を強化していきます。

4. サプライチェーンの全体最適化による、様々な危機に対応できるBCMの構築

もう一つが、サプライチェーンの全体最適化です。今後は、品質・安全・環境・人権・BCMの点から、ロームグループを取り巻く全てのサプライヤーを総合的にマネジメントできる体制を構築すると共に、ファウンダリー(前工程の外部委託)やOSAT(アセンブリやテストなどの後工程の外部委託)を積極的に活用するなど、サプライチェーン全体の最適化を図ってまいります。

「ONE ROHM」として経営ビジョンの実現を目指す

今回掲げた経営ビジョンの実現には、社員一人ひとりが「企業目的」を実践すること、そして国内外のグループ会社が「ONE ROHM」として一丸となって、経営課題に取組んでいくことが何よりも重要です。「ONE ROHM」として、創業以来の不屈のチャレンジ精神を持ち、スピード力を以って社会課題の解決につながる製品を生み出すための改革を進めてまいります。そして、革新的な商品開発や質の高いモノづくりを進めることで社会に貢献し、ステークホルダーの皆様のご期待にこたえられる企業を目指してまいります。

代表取締役社長 社長執行役員 松本 功 直筆署名

代表取締役社長 社長執行役員 松本 功