ダイバーシティ&インクルージョン

人財マネジメント

基本的な考え方

ロームグループは、世界各地に生産・販売拠点を有しており、社員の国籍も様々です。多様なバックグラウンドを持つ社員が集まりチームワークを発揮することで、企業のイノベーションにつなげることができ、社会課題の解決ひいては企業価値の向上につなげることができます。
そのためには、各国・各地域の文化・宗教・慣習・制度などを尊重し、価値観の多様性を理解するダイバーシティ&インクルージョンを推進することが大事だと考え、様々な取組みを行っています。

ロームグループの項目別の従業員比率

*各区分に属する主な国または地域は次の通りです。
米州:北米、中米、南米を含む
欧州:ヨーロッパ、ロシア、アフリカ、中東を含む
中華圏:中国、台湾、香港を含む
東南アジア他:東南アジア、韓国、インド、オセアニアを含む

ロームグループの項目別の従業員比率
2019年3月末時点
男女比
2019年3月末時点(3,166人)
雇用形態
2019年3月末時点(3,166人)

ロームグループではダイバーシティー&インクルージョンを推進していくために5つの分野に注力しています。

ロームグループの項目別の従業員比率

グローバル人財の発掘・育成

近年、市場環境の変化やグローバルビジネスの加速化が進んでいく中で、ロームとしてもグローバル人財の採用・育成は重要です。
グローバル人財とは「語学に堪能な人財」というだけではなく、主体的に物事を考え、広い視野に立って異なる文化や思想・考えを受け入れ、新たな価値をも創造できる人財のことを指します。このことから、ロームでは、グローバル人財の発掘・採用に積極的に取組んでいます。

1.グローバル人財の発掘

採用
ロームでは、グローバルビジネスの更なる拡大に向けて研究、技術・営業・管理といった、あらゆる分野で当社が必要とする技術・専門知識を有する社員を、国籍を問わず採用できるような活動を推進しています。
また、毎年留学生を中心とした一定数の外国籍社員の採用を実施しています。
タレントマネジメント
2017年度より本社全社員を対象にタレントマネジメントシステムを導入しました。
社員の資質やスキル、経験値などの情報を一元管理することにより、人財の適正配置や人財開発を行っています。
今後は海外のグループ会社にも順次展開予定で、ロームグループ全体で人財の見える化と育成、また優秀な人財の発掘と登用を加速させるためのツールとして活用していきます。

2.グローバル人財の育成

人財交流
2010年より海外グループ会社からの人財受け入れを制度化し、グループ会社の人財開発に取組んできました。これまで中国・ASEAN地域を中心に累計100名を超える社員を受け入れています。
この制度に参加した海外グループ会社社員には、ロームの企業文化や働き方を学んでもらい、帰国後に自国の文化との融合を図り、それを周囲に広めるローカルリーダーの役割を期待しています。また、受け入れによって日本側にも新しい文化の風を吹き込み、ダイバーシティを受け入れる風土を培っています。今後は海外グループ会社の受け入れい・期間の拡大を図り、より多様性に富んだ組織開発を推進していきます。
海外トレーニー制度
2015年度より、若手社員を対象に、海外のグループ会社で1年間異なる業務を経験できる「海外トレーニー制度」を導入しています。異業務や異文化に自ら飛び込み、経験値を高められる機会を用意することで、グローバルな視野で自ら考え、チャレンジできる人財を発掘し、育成することを目的としています。
海外トレーニー参加者の声

日本では感じることのできない勢いや人々のハングリー精神、常識の違いなどを、ビジネス・日々の暮らし共に体感することができ、狭い視野で日本や自分の価値感を基準に仕事をしてきてきたことに気づくことができました。現地で学んだことを活かし、社会に貢献できるようグローバルな視点を持って業務に邁進していきます。

海外トレーニー参加者

女性活躍

ロームグループでは、女性の活躍推進に向けた様々な取組みを行っています。女性の就業を支えるための制度構築や風土醸成はもちろん、女性のキャリア形成などあらゆる角度から働く女性社員を今後も支援することが重要だと考えています。

女性活躍推進・次世代育成支援に関する行動計画

女性活躍推進法・次世代育成支援対策法に基づき、行動計画を策定し社内外公表しております。

ローム株式会社 一般事業主行動計画(一部抜粋)

計画期間:2019年4月1日~2022年3月31日

目標:

  • 女性管理職候補の増加を目指す
  • 女性が働き続け、活躍できる支援制度の見直しを行う
  • 所定時間外労働の削減のための措置を行う

また目標達成に向けて様々な取組みを行うことによって、多様な価値観に合わせた働き方の実現を目指しています。

くるみんマークの取得

2016年4月からの行動計画における目標を達成したことにより、次世代認定マーク(くるみんマーク)を取得いたしました。

ローム株式会社 一般事業主行動計画(一部抜粋)

計画期間:2016年4月1日~2019年3月31日

当社の課題:

  • 女性正社員数が少なく、管理職を目指す女性が少ない
  • 男性の育児休業取得者が少ない

目標:

  • 新卒採用者の女性割合を35%以上に拡大する
  • 女性管理職候補者を育成する研修プログラムを導入する
  • 女性が働き続け、活躍できる支援制度を拡充する
  • 男性の育児休業取得者を増加させる
くるみんマーク

女性社員を対象とした研修

行動計画の目標にある、「女性管理職候補となる人財を増やす」ため、2019年より女性社員向けの研修を行います。

研修 趣旨 受講対象 スケジュール
基幹職向けキャリアデザイン研修 経営・マネジメントでも活躍できる未来の女性リーダーの発掘・育成を目的とした研修 基幹職女性社員 2019年3月
女性リーダー研修 2019年8月以降
限定基幹職向けキャリアデザイン研修 今後のライフプランやキャリアプランと向き合い、将来自分がどう活躍できるかを考える機会を与え、将来像を醸成することを目的した研修 限定基幹職女性社員 2019年10月以降
部門長向けダイバーシティマネジメント研修 管理職の部下育成における意識や行動変容を振り返り、多種多様なシーンで女性が活躍できるよう管理職としての役割を改めて考える研修 管理職 2019年7月以降
男性上司・女性部下の合同研修 男性上司と女性部下 2019年8月以降
基幹職向けキャリアデザイン研修(2019年3月実施)
基幹職向けキャリアデザイン研修(2019年3月実施)
基幹職向けキャリアデザイン研修(2019年3月実施)

シニア人財の活躍

人生100年時代の到来により、人々の働き方やライフスタイルが大きく変化している今日において、長年のキャリアで培った力量あるシニア社員が活躍できる環境を整備することは会社の今後の成長において、大変重要だと捉えています。

定年再雇用制度の見直し

2018年度より、定年後も活躍できる職場環境づくりを目指して、定年再雇用制度を見直し、役割期待の明確化や処遇の改善を行いました。加えて、年齢に関わらず希望者全員の再雇用期間を、一律65歳まで延長しました。

定年再雇用制度の見直し

キャリアデザイン研修

ロームでは、社員自らが自身のキャリアについて主体的に考えていけるよう支援するため、定期的に年代別のキャリア研修を実施し、社員一人ひとりに合ったキャリア形成を支援する研修を実施しています。(2012年より40代、50代のキャリアデザイン研修を実施し、延べ300名以上が参加)

受講者の声

  • 同年代が将来のキャリアについてどんなことを考えているのかなどいろんな価値観を知る機会となり、参考になった。
  • 普段考えることのできなかったキャリアプランについて、自身と向き合う時間を持つことができた。
キャリアデザイン研修の様子
キャリアデザイン研修の様子

障がい者の活躍

ダイバーシティ&インクルージョンを推進するにあたり、障がいを持つ社員が活躍できる職場環境の実現を目指して積極的に障がい者雇用・活躍推進に取組んでいます。

現在、100名を上回る社員が様々な職場で各種業務に従事しており、2019年3月時点の雇用率は2.24%(グループ全体)で、法定雇用率(2.2%)を上回っています。

障がい者の活躍

2019年1月より、勤続年数5年を迎えた社員から順に有期契約から無期契約への切替を推進し、人財の継続的な確保に取組んでいます。
また、希望する社員に対する勤務時間の延長も行うなど、引続き多様な人財が働きやすい環境の整備に努めてまいります。

LGBTへの取組み

ロームグループでは、ダイバーシティー&インクルージョンを推進していくことはもちろん、誰もがいきいきと働くことのできる職場環境構築に向けてLGBTの社員への配慮や、LGBTに関する社員の理解深化を積極的に行っていく必要があります。
今後、社内教育の実施や相談窓口の拡充、職場環境の整備など、社員のアイデンティティが侵害されることのない環境づくりを推進していきます。

過去の取組み
  • ビジネスネームの導入(2015年4月より実施)
    戸籍上の氏名だけでなく、呼称も可とするビジネスネームの運用を開始しました。
  • 制服ルールの変更(2016年4月より実施)
    性別や社員区分によって限定的に定められている制服ルール(スカートの着用指定)を廃止しました。